
こんにちは、浩歌です。
気づけば2025年も12月。早いですね。本当に、早い。
今年はまだ終わっていませんが、この一年を振り返ると、仕事でもプライベートでも「予想もしなかった変化」に満ちていました。細かな事情は胸の内に留めますが、静かに、確かに、人生の舵が少し切り替わった――そんな実感があります。
今日ここに書く大きな報告をひとつ。
中国本土でドラマ『風与潮(风与潮)』がゴールデン帯で放送開始、配信も始まります。僕は「澤栄作」という人物を特別主演として演じました。3月から6月、広東省での撮影。台本は中国語、台詞量も膨大でしたが、それ以上に「この役でどこまで踏み込めるか」という挑戦が、自分の中の火を絶やさず燃やし続けてくれました。
澤栄作は、ある時代の広東を生きた人間の像をもとに立ち上げた役です。撮影現場で積み重ねた呼吸、沈黙、そして言葉。その全部を抱えたまま、いま作品が視聴者の前へ飛び立っていきます。
役者の仕事の面白さは、撮影が終わってからも続くところにあります。
こちらの手を離れた途端、役はスクリーンや画面の向こうで独り歩きを始め、思いもよらない場所で誰かの心に居場所をつくる。届くかもしれないし、届かないかもしれない。羽ばたくかもしれないし、静かに着地するかもしれない。その不確かさはいつも少し怖い。でも同時に、それこそが表現の自由であり、醍醐味でもあります。
だから今回も、期待と不安を半分ずつポケットに入れて、皆さんと同じタイミングで見守ります。
この一年で、改めて思い知ったことがいくつかあります。
嬉しいこと、面白いこと、残念なこと、辛いこと――人生の季節は勝手に変わります。こちらの都合などお構いなしに、突然やってくる。ならば、ダダをこねても始まりません。**目の前に起きたことを、まずはまっすぐ受け止める。**そのうえで、自分の足で一歩ずつ進むしかない。
そして、生き方の軸として大事にしたいのは、きっととても普通のことです。
まっとうに。
人に優しく。
嘘をつかない。
誰かに見せるためではなく、自分の晩年に自分で頷けるように。華やかさの陰で、人は結局それぞれの孤独と向き合うものだと思います。だからこそ、誠実に生きることが、最後に静かな答えを連れてくる――そんな気がしています。
僕は日本を拠点にしていない役者です。中国語の現場で25年。
「なぜ中国で?」と問われることがありますが、答えはとてもシンプルで、楽しいからです。
チームで一つの作品を作る時間が好きで、肩に力を入れすぎず、でも妥協はしない空気が好き。プレッシャーは、敵ではなく仲間にするものだと学びました。もし国が違っても、同じことをきっと言っていたでしょう。僕にとっては、たまたま中国だった――それだけのことです。
未来がどう変わるかは誰にも読めません。けれど、惑わされすぎずに、自分の半径50センチを整えるところから始めたい。目の前のワンシーン、ワンカット、ワンセリフにすべてを込める。その積み重ねが、やがて遠くへ届くと信じています。
日本でのSNSは今は休止しています。
このブログが、皆さんと繋がる窓です。できる限り、週に一度のペースで近況や思いを綴っていきます。作品の裏側、演じることの楽しさと難しさ、生活の些細な発見――ここに置いていきますので、気が向いたときに覗いてください。
『風与潮(风与潮)』、どうか楽しんでいただけますように。
そして、あなたの今夜が、少しだけ穏やかでありますように。
浩歌
2025年12月8日(月)